インターンシップ

メディカル・イノベーションコース 大学院4年 N.S

受入企業・組織の名称:小太郎漢方製薬株式会社
インターンシップ期間:H29年8月3日、4日、24日(3日間)

本インターンシッププログラムでの気づき

 漢方の場合は、決定した成分を生産するのではなく、様々な生薬を正しい分量で調合し、適切な温度、湿度、切断条件などの品質管理を行った上で、最終的にその抽出したが適切な成分を含んでいるかなどの品質管理を行い、この最終的な確認試験は抽出するロットごとに実施する必要があることを知った。また、天然物からの抽出となるため、生薬材料の輸入ごとに品質確認が重要であり、研究所における材料の選別や残留農薬、重金属などの確認をはじめとする品質管理が大変重要であることを知った。私は管理栄養士であり、厳重な衛生管理や材料の選別、よりよい成分を抽出するためのレシピなど、食品や調理面での管理体制と通じるものがあると感じた。もちろん医療品としての管理は、食品よりもさらに厳しい体制が必要であることも痛感した。製薬において、衛生的かつ安全な品質管理はこれほどにも重要であり、その工程に関わる方の熱い思いのもと薬が出来上がっていることを身に染みて感じることができた。漢方は数千年前から伝わる漢方の処方を元に生薬を調合、抽出し、その処方を医薬品とする、最近のスウィッチOTCとは全く逆の流れで、一般用から医薬品に吸い上げられたという流れである。また、新薬を開発するというよりは、現在の適応症に加えて、臨床での使用経験や動物実験から新たな適応を追加することがほとんどであるそうだ。このように漢方は、さらに多くの人への新たな価値を創出する可能性を大いに持つと感じた。

将来の夢、志

 わが国では、管理栄養士が創薬に関わる機会はまだまだ少ないと思われるが、いずれそのような時代が来ると思われる。創薬に関する知識を増やすためには、今回のような現場を知るインターンシップは大変重要だと思われる。このような経験をする管理栄養士が増えることを願いたい。そして、管理栄養士ならではの視点を生かしながら、ニーズに寄り添った、人を幸せにするような研究に努めたい。

今後成長させるべき能力

 開発や創薬など異分野を知ることにより、広い視野での創造力を高める必要がある。また、自身の研究を社会に発信させるために、より伝わるプレゼンテーション能力を身に着ける、さらに研究費助成などに積極的に応募する必要があると考える。

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